禁煙から何故か自転車にハマったオヤジです。

歯槽膿漏悪化で禁煙を決意!それから創意工夫で根性禁煙継続中!それからなぜだか自転車(MTB)の世界にハマり中です。

若者たちの人材が不足しているのだ!

どこに行っても深刻な人材不足

f:id:seesonoro:20150312090801j:plain

なぜ、こんなタイトルなのかと言うと、ズバリ先日のとある現場での出来事から思ったんです。

普段なら現場に来ない偉い人が、現場にやってきて陣頭指揮をとっている。

本当なら若い人の仕事です。

しかも、その傍らに若い人が居るわけではない。

これでは、「見て覚える」こともできないです。

 

僕たち建築労働者の人手不足というのは、NEWSなどでやっている通り深刻な問題です。

でも、当の本人たちは、実はそんなに思ってなかったりするんです。

僕もその内の一人でした。

だって、間違いなく現場は動き、廻ってますからね。

でも、確実に高齢化はやってきてますし、

若者離れも進んでいます。

しかも、その貴重な若者を育てる人たちが余裕なし。

悪循環のスパイラルが続いているからです。

現場の職人さんの高齢化

これはもう見た感じで解かります。

だって、朝の朝礼で人が並ぶと、間違いなく50歳から60歳ぐらいの

職人さんたちが、多く並ぶからです。

これは「長場」と呼ばれる大手ゼネコンの現場でのこと。

しかし、現場は大手だけじゃありません。

当然中小企業のやっている「町家」と言われる現場でも同じです。

来ている職人さんの年齢がやはり「50歳〜65歳越えの人たち」が多いです。

ですから、現場の進むスピードがかなり落ちてます。

当然、人が確保できない中小ゼネコンは、現場に職人さんが来てくれないので、「途中で止まる」という現象もおこります。

実際に私も体験するようになりました。

理由は簡単で、30歳から40代の働き盛りの職人さんは、当然引っ張りだこです。

どの現場でも欲しい年齢。でも忙しくて来てくれません。

そこで、下請け業者は引退した職人さんたちに声をかけて、

65歳以上の職人さんを使いだしました。

だから、中小町家の現場に、還暦を過ぎた職人さんが多いんだと思います。

でも、超ベテランの職人さんを使うことは、良いことだと思います。

その、経験と技術を発揮して、良い工事をしてくれるのですから。

でも本来ならここに、後継者である若者を入れるべきなのに、まったくいません!

人を育てるということができないのが現状なんです。

職人さんを確保し、仕事を与え続けるのが難しい時代

これは、長引いた不況が原因になってると思います。

仕事を確保するために、会社は工事単価を下げました。

生き残りをかけて「ギリギリ」のせめぎ合いをしています。

悪い言い方なら「クビの絞めあい」をしている状況。

こうなると共倒れですよね。本来なら「適正単価」というのがあるはず。

これを大きく下回る仕事単価で実際に工事をしているわけです。

そうなると、自社で職人を抱えるのは得策ではありません。

沢山の職人を抱えると、仕事を与え続けるために、更に無理な値段で仕事を獲ることになるからです。

しかも、いつ仕事が切れるかわからない状況が続いています。

そんな不安感が経営者に「人を確保すること」に、二の足を踏させる結果になってます。

だから、忙しいときだけ、「仕事ができるフリーの職人」に応援を頼み、現場を廻しているんです。これなら人を抱える経費が削減できるからです。

これはこれで良いのですが、長い目で見ると大きな問題を抱えています。

「後継者不足」です。若い人材も抱えないので、当然ですよね。

そりゃ、給料は安い、仕事は危険できつい。保障もなし!これまで通りのやり方では、もう人は集まりません。これはどの業態でも同じなのでは・・・

夢をもてない若者たちを作ったのは今の大人たち

これは、僕にも言えることだと思うんです。

だって、この現場の世界に夢を持たすことが、できないんですよ。

僕が若いころは、身近な先輩たちが「良い車」に乗り、普段の身なりもかっこよくて、正直あこがれでした。

「僕もああいうふうな大人になる事が可能」だと。

実際に可能だったんです。とても近い所に「憧れの夢」を現実に見ることができたんです。

でも、今はどうでしょうか。

僕の姿を見て、憧れてくれる若者が居るでしょうか?

居ないですよね。

良い車もないし、かっこよくもない、アクセク働き、ブラック企業のように休みなく働く。

こんな姿見て、一緒に働いてくれる人なんて、なんかよほどの事情がないと居ないです。

更に具体的に考えると、「親方」と言われる職人の大元締めみたいな存在。仕事の腕もたつし、人望もあるような人。そんな「親方」の息子たちが仕事を継ぎません。

独り親方と言われるフリーの職人さんの「子供」たちも同じく継がない。

僕の若いころは、父親の仕事に憧れて「職人」になった子供たちが多かったです。

今はほとんど居ません。これが現実であり「答え」だと思うんです。

自分たちの子供にさえ「夢を見させる」「憧れの大人」になっていない。

厳しい言い方ですが、これが一番の原因だとおじさんは思うのです。