絶賛トイレ占領中!オマケにトラップまで!
だんだん暑くなってきた!
ひとしきり笑ったあと、
押し入れをガサガサする音が聞こえる。
おそらく妻が工具を出してくれているのだろう。
はぁこれでやっと出られる、、、、
しかし、残念ながらそうはいかないようだ。
「この工具どうやって使うの?」
そう、我が家の工具はいわゆるトルクレンチ系。
普通のドライバーとちがい、
あらゆるネジ、ボルトの開け閉めを、
アタッチメントを交換する事で使える。
大変に便利な工具。
しかもコンパクト!
しかし、これが仇になった!
そう妻には使えない!
「あー、アタッチメントを交換して、、、、」
「アタッチメントと何?」
ああ、ためだ。
多分ちゃんと出て説明しないと無理だろう。
いや、ちゃんと説明しても受けつけない!
「いや、あの、、、、」
ダメだ、ここでちゃんと答えないとダメだ。
ここで怒りだすと間違いなく、ほっといて出かけてしまう!
いかん!それだけは避けないと!
ただでさえトイレ占領中、間違いなくいらししていらっしゃる。
しかも、朝の忙しい時間。
まず、妻を怒らさないミッションをこなさないといけない!
そうだ、トイレのドアの下にわずかな隙間がある!
ここから精密ドライバーのマイナスなら通るかもー
「あの、、、、」頑張れ言葉を選ぶのだ!
決して怒らしてはならない!
「部屋の箪笥の上に精密ドライバーがあるから持って来て。多分隙間~はいると思うから」
さあ~どうだ、
「わかった」
ふう、とりあえずミッションはクリアー。
ガチャガチャ工具を開ける音がする。
「なぁ、これどうやって使うの?」
いかん!いかん!なんてことだ!
使わなくていいんだ!
渡すだけで。
ここでまた新たにトラップが出てくるとは。
ここで言葉の選択を間違うとヤバい。
「あの、、、、、、手の」
頑張れ!
「手の平で後ろを押さえて回すようになってる」
「あかんで、全然ビス回ってないよ!」
たぶんそれは、ビスとドライバーの大きさがあってないから!
とは彼女には言えない。
最初に精密ドライバーって言ったじゃん!
小さいに決まってるやん!
でも、それは言えない、
言ってはダメなのだ!
彼女には、プラスもマイナスドライバーも一種類だと思っている。
そんな人に精密ドライバーの説明をしても、火に油を注ぐだけだ!
「もう無理!」
ヤバい!ヤバいぞ!
「ごめんごめん」
明るく振る舞うのだ!こちらの焦りを悟られてはいけない!
「この隙間からそのマイナスドライバーを入れてくれるかなぁ?」
よしいいぞ!優しく言えた!
「わかったよ。ここかな?」
見えた!隙間からドライバーの先か見えた!
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